売上アップに失敗する理由と対策
スモールビジネスでは、「働いた分だけ稼げている気がしない」という気分になることがあります。
いろいろ考えて値上げに踏み切ったとしても、お客様が離れていくのではないか?と不安がつきまといます。
高価格設定や値上げが成功することもあれば、失敗することだってあります。うまくいく道を探るためには失敗する理由も知っておくと、安心です。
ここでは、スモールビジネスが売上アップに失敗するたくさんの理由の中から代表的なものを8点あげて、対策も解説します。
失敗する理由と対策
1.お客様の感じる価値と価格が見合っていない
お客様の思う「訂正な価格」よりも売り手の考える「このくらいいただいて当然だ」という価格が大きければ、購入してもらえません。
価値を正確に伝えられているのか?価値と価格がつり合っているのか?この2点を振り返ることで、売上アップにつながります。
2.商品やサービスのクオリティが十分でない
どんなに素敵に思えた商品でも、手にすると安っぽかった、お店の人が態度が悪いなど良くない印象を与えられると、もう継続して他の商品を買い続けたいとは思えないものです。
商品やサービスの質を向上させるためには、お客さまからのフィードバックを取り入れ、改善点を見つけることが必要です。また、顧客が抱える問題点やニーズを把握し、それを解決するためのサポートを行うことも大切です。
商品やサービスの品質が向上すれば、顧客満足度が向上し、リピート率や口コミでの拡散に繋がることが期待できます。
3.購入しにくい、わかりにくい
せっかくいい商品だとして、商品やサービスの購入方法がパッとわからなければ、人はわざわざ調べてまで買ってくれません。もしも値上げするなら、「高い商品なのに買いにくい」ことはよりマイナス要因になってしまいます。
例えば、オンラインストアの場合には、使いやすいサイト構成や探しやすいカテゴリ構成などが求められます。入力ストレスの少ないフォームを採用するなど、アクセスしてから買うまでの操作性も重要です。
4.購入しつづけたい気持ちを後押しできていない
高い商品ならなおのこと、期待感が高まる購入体験が重要です。
・購入を悩む人の背中を押すコンテンツを充実させる
例)他のユーザーの声を掲載する
・届いてから使用するまでのシーンをアシストするようなサポート資料を同封する
例)化粧品に、洗面所で使っても安心な撥水素材でできた使い方を同封する
・もう一度買いたくなる仕掛けをたくさん織り交ぜる
例)2回目で使える期間限定クーポン
など、お客様が感動し買い続けたくなる設計に、価値を納得してもらえるヒントが眠っています。
5.顧客のニーズや悩みが十分に把握できていない
自分が売りたいものを売る、作れる物を売る、いわゆる「プロダクトアウト」では、売上が上がらないことがあります。お客さまが何を望んでいるのか?「ニーズ」や「悩み」を把握することは売上アップを目指すために欠かせません。お客様の望みに合致したサービスにこそ、価値を感じていただけるからです。
お客さまにとって、自社の商品・サービスを使えば悩みが解決できる、という明確なメリットこそが購入の動機になります。
例えばお客さまの声を直接聞いたり、アンケート調査を実施するなど「顧客からのフィードバック」を取り入れ、お客さまに寄り添う「マーケットイン」の発想で商品を作る。さらに、購入していただいた後のサポートやアフターケアを充実させることでより商品の魅力があがります。
6.競合との差別化が不十分
競合とまったく同じサービスであれば、安いほうが売れてしまいます。競合と差別化を図るためには、独自の商品やサービスを提供することが必要です。そのためには、自社の競合はどこの誰なのかをしっかり考える必要があります。実は、類似商品を扱う事業だけが競合ではありません。
お客様の抱える悩みを解決するために挙げられる候補が本当の競合となり得ます。類似商品だけが競合ではありません。本当の競合と差別化できるポイントを考えることが売上アップにつながります。
7.新技術の導入の遅れ
コスト削減は、利益率を改善するための施策の一つです。しかしコスト削減を意識しすぎることで、新しい技術や情報を取り入れるタイミングを逃してしまうことがあります。
例えば、壊れていないからといって極端に古いPCをずっと使い続けると、最近リリースされた便利なアプリケーションやシステムを導入することができなかったり、外部向けの自社ウェブサイトを社内で表示することができないなどのデメリットが生まれます。また、メンテナンスに多額の経費がかかり結果的にコストが上がってしまうこともあります。(本当にあった話です)
常に新しいものを追う必要はありませんが、業界のこと・競合の様子などに目を配り状況を把握すべきでしょう。そして、導入したら、大幅に作業効率が上がるか? 工数が削減できるか?サービスのクオリティがあがるか?スタッフのモチベーションがあがるか?といった視点を考慮し、取り入れるべきものを判断することが好ましいと考えます。
8.マーケティング戦略が不十分である
広告やプロモーションなどの宣伝活動が不十分であると、集客や顧客獲得につながりません。
しかし、スモールビジネスでは十分なリソースを割くことができなかったり、そもそも広告の意義を理解できていないがために、広告や宣伝を十分に行わないケースが散見されます。結果として商品やサービスを知ってもらう機会を得られず、売上がなかなか上がらないということになるのです。
マーケティング戦略を見直し、目的に合わせた戦略を展開することで、より効果的な集客や顧客獲得を実現することができます。
まとめ
スモールビジネスで売上アップにつまづくポイントを8個ご紹介しました。
売れ続けるにはマーケティング戦略の見直し、競争力の向上、商品やサービスの質の向上、顧客とのコミュニケーションなど、見直しできるポイントがたくさんあります。定期的にこれらの対策をしていきましょう。